主な身体介護

 

身体介護の主なサービス内容は、以下の7つに分類されます。 

 

■食事介助

病気やけが、身体機能・認知機能の低下などが原因で、1人でうまく食事ができない方に、食事介助を行います。

食事介助には、調理や配膳、後片付け、食後の口腔ケアなど、食前と食後の支援も含まれています。その際には、高齢者が楽しく食事をできるように声かけを行なっていくのも、介護スタッフの大切な仕事です。 

 

■排泄介助

1人で排泄(はいせつ)が困難である介護者には、排泄介助も行います。排泄介助の具体的な内容は、トイレへの誘導や衣服の着脱、おむつの交換、排泄物の処理などです。排泄後は、介護者の身体を清潔に保ったり排泄物の状態を見て健康状態を確認したりします。

しかし、介護者の中には排泄介助に抵抗を感じる方も少なくありません。そのため、介護スタッフは介護者ができない部分のみをサポートし、プライバシーにも十分配慮いたします。

 

■入浴介助

入浴介助とは、自力での入浴が難しい人をサポートすることです。具体的には、入浴の準備や衣類の着脱、身体や髪の毛の洗浄、身体の清拭などを行います。入浴時は転倒したり意識を失ったりなどの事故が発生しやすいため、定期的に声をかけて目を離さないようにすることが大切です。

なお、歩行が困難であったり身体に痛みがあったりする場合は、入浴専用のベルトやシャワーチェア、手すりなどの福祉用具を使用することもあります。

 

■移動・移乗介助

移動・移乗介助とは、自力での歩行が難しい人を支援することです。歩行のサポートをすることを移動介助、車椅子や車両などに乗り移ることを移乗介助と言います。利用者の自立を実現するためにも、できる限り本人の力で移動してもらうことが大切です。

 

■更衣介助

自力で服の着脱が難しい介護者には、着替えを手助けする更衣介助を行います。特にベッドの上にいる時間が長かったり寝たきりであったりする介護者は、無意識のうちに汗をかいています。そのため、衣類を脱いだあとは、身体を拭いてから新しい服に着替えます。

身体機能や認知機能の低下を防ぐために、更衣介助も他の介助と同様、できることは利用者に自力でやってもらうことが大切です。着替えの動作は、身体の柔軟性や筋力の向上などに効果的であるため、よいリハビリにもなります。

 

■見守り的援助

見守り的援助とは、利用者の自立をあと押しするために、できる限りのことを本人にやってもらうことです。介護スタッフはサポートをしつつ横で見守ります。たとえば、移動時に転倒しないように側を歩いたり自力で服薬できるよう手助けを行なったりなどが、見守り援助に該当します。

 

■その他の専門的な援助

その他、必要に応じて以下のような専門的な援助を行う場合があります。

 

● 医師などの指示により行う特別な配慮が必要な食事の準備

● 服薬介助

● 痰(たん)の吸引

● 経管栄養

● 投票所への往復介助

● 通院介助

● 外出介助

 

特に、痰の吸引と経管栄養は専門的な医療行為です。そのため、これら2つの援助には介護福祉士の資格が必要で、かつ「喀痰(かくたん)吸引等研修」を修了している必要があります。